足したり引いたり


 みなさんご存知の通り、アメリカでは肥満=悪とされている。 そのため、「 Low Fat 」と書かれている食べ物・飲み物が非常に多い。 有名なものでは、 Diet Coke なんかがそうである。 Diet Coke は日本人でも知っているだろうし、 Diet Pepsi も知っているかもしれない。 でも、 Diet Sprite は、こっちに来て初めて見たと思う。 とにかく、何でも「 Diet 〜」が出ている。

 アメリカ人にはデブが多い。 非常に不思議なのだが、なんで「 Diet 〜」しか飲まないのに、 あんなにデブなのだろうか ? スーパーに行くと、日本では売っていない 2リットル位のペットボトルを、 ガバッと 3,4 本まとめ買いしている人がよくいるが、 もしかして、「 Diet 〜」でも、 大量に飲んだらやっぱり太るのだろうか ? それとも、飲み物以外でカロリーを取りすぎているのだろうか ? まぁ、いずれにしろ「 Diet 〜」であっても、

あんなにガバガバ飲んでたら体に悪い

と思うけどね。

 ところで、こっちで衝撃だったのが、 まともな牛乳が売っていないのである。 こう言うと、大抵の人が「えっ ? うそ !! 」という反応を示すが、 事実だからしょうがない。 「まともでない」というのがどういう事かというと、 日本でいう「美味しい牛乳」が存在しないのだ。 日本の「美味しい牛乳」というのは、 大抵の場合は脂肪分 〜 % とか書いてあるコッテリ味である。 つまり、コクがある牛乳なのだが、 こっちでは、そんな牛乳は「太る !! 」と敬遠されるのだろう。 だから、日本で「低脂肪」と売っている水っぽい牛乳、 あんな牛乳しか存在しないのである。

 で、まぁ「 Low Fat 」な牛乳しか無いのは、まだわかる。 いや、わからないが我慢はできる。 じゃ、普通の「低脂肪牛乳」が飲めるかというと、 そうは問屋がおろさない。 売っている牛乳をよく見ると「 Low Fat 」の他に、 必ず「 Vitamin A&D 」とか「 CALCIUM 」とか、 栄養の成分が書いてある。

牛乳の重要な成分を引いた上に、余計な物を足すなー !!!

おかげで、こっちの牛乳のまずいこと.... どこかのウィスキーの CM じゃないけど、 「何も足さない、何も引かない」普通の牛乳が飲みたい今日このごろである。
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