jless のコンパイル


 kterm の次は、日本語を表示するための pager である jless をコンパイルしました。 ソースは、 less-332.tar.gz と、日本語化 patch である less-332-iso221.patch.gz less-332-iso221-222.patch.gz less-332-iso222-224.patch.gz を使いました。
 まずは、お約束の展開です。

gtar xvzf less-332.tar.gz
gunzip less-332-iso221.patch.gz
gunzip less-332-iso221-222.patch.gz
gunzip less-332-iso222-224.patch.gz

 それでは patch 作業に入ります。 patch ファイルの中を見ると、 less というディレクトリを想定しているようなのですが、 実際のディレクトリは less-332 なので、

ln -s less-332 less

として、シンボリックリンクを張りました。 次に、 patch を順番に当てていきます。 ここで注意が必要ですが、 IRIX5.3 付属の patch は腐っているので、 ( 注: 大抵の OS 付属の patch コマンドは腐っています ) /usr/local/bin/patch ( GNU の patch ) を使いましょう。

/usr/local/bin/patch < less-332-iso221.patch
/usr/local/bin/patch < less-332-iso221-222.patch
/usr/local/bin/patch < less-332-iso222-224.patch

以上で、 patch 作業は終了です。
 次にコンパイル作業ですが、ここで最初に重要なのは、 zcat に GNU の zcat ( /usr/local/bin/zcat ) を使用するようにする事です。 ここで GNU の zcat を指定することによって、 gzip や compress で圧縮されたファイルを less で直接見る事ができるようになります。 IRIX5.3 付属の zcat では gzip に対応していません。 しかし、 zcat の path をどこから獲得しているのかわからなかったので、 美しくない解決方法ですが、ソースを一部書き換えてしまいました。
 filename.c の 793 行目で、

return ("| zcat %s");

となっているところを、

return ("| /usr/local/bin/zcat %s");

に変更します。
 次に、インストール先を /IUS/usrf0/makoto/usr/local/bin にするため、 prefix を指定して configure を実行します。

./configure --prefix=/IUS/usrf0/makoto/usr/local

最後に

make
make install

して終了です。なお、インストールされたファイルの名前は jless ではなく less なので、注意してください。


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