US Open 96 Reports

Kids Day
Opening Day

Kids Day - 大会前日で子供は無料

Flushing Meadows National Tennis Center

初めてのグランドスラム大会観戦。フラッシングメドウはマンハッタンの東、 Queens地区へ地下鉄で３０分弱、ラガーディア空港のそばに位置する。車内に乗り込むとそこはナイキの全面広告だった。走り出してから、１０分程で地下鉄は地上に出た。窓からマンハッタンの摩天楼が綺麗に見える。落書だらけのビルが並ぶ怪しげな街並を抜けると、緑に囲まれたスタジアム群が現れた。ＮＹメッツのホーム Shea Stadium とフラシングメドウナショナルテニスセンターだ。

Security

メインゲートには大きな看板がある。そこには「鞄、クーラーは検査を受けよ。」とのこと。ここはアメリカニューヨーク、人混みを狙った爆弾事件が起きても何ら不思議はない。アトランタのボムは記憶に新しいし、ＴＷＡの爆発事故に関連するニュースがない日はない。ピッツバーグでさえ、爆弾脅迫電話があった。しかし、クーラーボックス(飲み物や弁当を入れる。)をどこにでも持っていくのはアメリカ人だなぁ。

Around Courts

スタジアムの大きさはリプトンのを見ていたので、今回は驚かない。Ｔシャツなどのショップがあちこちにあるが、記念品は帰るときにしよう。まずは周辺にある１０以上の小さいコートのチェックから。おっと、早速２２番コートに神尾米だ。実にハードな練習をしている。どうやら、相手は同じ選手らしい。

さて、他のコートでも選手が練習しているが、無名の選手ばかりだ。スタンドのある少し大きな１６番コートで人だかりができている。何だろう！？

☆☆☆ Steffi ☆☆☆

コーチと二人で強烈な強打の練習をしている。こんなに近くでプレイしているのを見られるなんて。練習が終るとファンにもみくちゃにされながら、選手用の建物へと逃げるように帰っていった。その際、汗でびしょびしょのSteffiの腕が私の腕にあたって、汗がびっとりと付いてしまった。もう他人ではない？

グルっと回ってくると Martina Hingisではないか。若干１５才なのに今大会第１６シード。何だか随分楽しそうに練習している。サーブも前よりも随分速くなったようだ。きっと何かやらかしてくれるに違いない

Opening Day

Younger Generations

フラッシングメドウでは、メインのコートをセンターコートとは呼ばずスタジアム、また、第１コートではなくグランドスタンドと呼ぶ。さて、大会第１日目。スタジアムのオープニングは Martina Hingis だ。ところが、一方的な試合であまり面白みがない。Martina のクレバーなテニスばかりが目立つ。一方、隣りのグランドが何やら盛り上がっている。Michael Stich vs Tommy Haas だ。 Tommy は Nick Bollettieri にコーチングを受ける。第２セットは Tommy が取った。結局、Stich に敗れるが、今後期待される若手選手、覚えておこう。試合前日、Nick にアドバイスを受けながら、Marcelo Rios と一緒に試合形式の練習をしていた。Marcelo も Nick のコーチを受ける強烈なストローカーだ。Nick はテニスウェア姿でネットのあたりをうろうろしながら、時折り「もっとトスを上にあげろ。」とか「足を使って上でサーブしろ。」とか選手にアドバイスを飛ばす。星飛雄馬の父親を思い出していた。

Go Maggie!

２２番コートが人で溢れている。Maggie Maleeva が無名の Aleksandra Olsza 選手に苦戦しているのだ。アメリカ人が応援しているので、きっとアメリカの選手なのだろう。(実はポーランド人だった。)最後には Maggie は敗れてしまった。試合後コートの前の芝生で、コーチと姉のマニュエラと敗因を話していた。負けず嫌いの Maggie は涙さえ流していた。よっぽど悔しかったのだろう。彼女は今年、ケガでろくに良いテニスができなかったと言う。来年はガンバッテ欲しい。

Pretty Hot!

時刻は２時過ぎ。猛烈に暑い。朝、買った evian のデカボトルがぬるいどころか、もう熱い。ハーゲンダッツでヨーグルト(日本で言うソフトクリーム)を買う。また、太ってしまう。どうしてアイスキャンディーやSnow Cone(かき氷) がないのか腹が立つ。暑いけど、スタンドで Michael Chan のゲームを見ることにする。スロースターターのマイケルが１Ｒなのに手こずっている。だんだんと頭がもうろうとして意識が遠のく。海水浴場で体を焼いているような熱さだ。たまらず、スタンドの外に逃げる。日陰はどこだ。テニス観戦はプレイヤーと同じくらいスタミナが必要だ。

Yone Kamiyama

神尾米のゲームが始まった。相手は Helena Sukova。日本の大会なら決勝の顔合わせだろう。Sukova はデカイ。サーブだけではなく、フォアの強打も凄い。結局ストレートで負けてしまったが、仕方ないと思う。米ちゃんは負けたのに、ＴＢＳやWOWOWのインタビューにも笑顔で答えて、人間ができている。それに引き換え、奴らは鬼だ。負けたんだから、そっとしておいて上げて欲しい。

Ai Sugiyama

雉牟田直子が１８番で試合をしている。どうやら、勝っているようだ。なのにコートチェンジで大勢の人が出ていく。何やら杉山愛の試合が始まったらしい。直ちゃん頑張ってと祈りつつ、自分も愛ちゃんのゲームを見に行ってしまう。愛ちゃんは最初から気合いが入っている。応援席も同様だ。相手はドイツの Jana Kandaar、長身の選手だ。相手が重要な場面でミスするのに対し、愛ちゃんは常に集中していた。勝利後、求める人ほぼ全員にサインしていたのには感心する。それにしても、ニューヨークは日本人が多い。

Night Sessions

スタンドでのナイトゲーム。Gaby登場。凄い人気だ。危なげなく勝つ。夕方のスタジアムは涼しくて気持ちいい。仕事帰りのビジネススーツ姿の人やカップルが目立つ。Andre Agassi 登場。ブルーのウェアに黒のパンツ。Agassi はときどき１Ｒでポカするが、今回は違った。さて、遅くなる前にホテルへ帰ろうっと。ニューヨークは危い街だから。